井守(いもり)からの知らせを受け、茶店にいたエアリーと歩目は顔を強張らせて立ち上がった。 「…井守、宮守が大聖に殺されるってどういうこと…!?」 「あっ…、それはっ…、実はっ…、宮守…。」 「井守…?」 エアリーが必死になって問いかけるが、質問を受けた井守は更に困惑し、泣きじゃくってしまった。 そんな井守を落ち着かせて話をさせようとするも、 パニック状態の陥った井守に対し話し掛けても、何も聞き入れてくれなかった。 エアリーと井守の様子を見て険しい顔つきになった歩目(あゆめ)が、 何かを知っているのかエアリーにこう話す。 「エアリー。…先にわらわ達3人でその場所へ向かう。ボレーラ、夜魔、よいな?」 「…!?」 「ぇえっ!?…で、でも歩目…。エアリーとこいつはどうするがや?」 「言いたいことがあるならば今のうちに言っておくがよい。」 「そ、そうがや!エアリーは大聖から十拳剣を造れって言われてるがや!  それがないと、大蛇には勝てないって話だがや!!」 「大蛇…っ!?まさかっ…!?」 エアリーにしがみついて離れない井守を見て、 それなら先に自分達だけでも大聖(だいせん)と宮守(りもや)と探しに行こうと決心した歩目が指示を出せば、 ボレーラと夜魔(よま)が戸惑った様子で反論した。 緊急事態ながらも意見を出す機会を歩目は設けてくれた、 ボレーラはエアリーが受けている依頼のことを、やや早口で説明した。 その依頼内容を聞いてしまった井守は、ビクリと肩を震わす。 ………井守はそれ以上の説明が出来ないでいた。 依頼を放り出さずにこなすのと一緒に、混乱した様子で泣いている井守の面倒も一緒に見ようと、 エアリーは歩目、夜魔、そしてボレーラの3人に了解を出す。 「わかったわ。歩目達は先に大聖と宮守を探して!  わたしは大聖に剣を造って渡さなくちゃいけないから!」 「任せておけ。ゆくぞ2人とも。」 「うっ、うーん…。なんだかおいらにはよくわかんねぇけど…。歩目がそう言うんなら…。」 「………?」 エアリーが了解を出せば、歩目がフッ…と笑って頷いた。 その歩目の手足にならんと、ボレーラが歩目を自分の肩に乗せたなら、 夜魔が2人の灯りにならんと発光体を駆使して飛び始めた。 3人が茶店から飛び出し、一足先に大聖と宮守がいるところへ向かった。 それを見送った後、エアリーも残り僅かな時間で剣を完成させようと昼間使った工房へ向かった。 そして井守は━━━━━。 『しょうとつ』 ━━━━━倭国の外れの山にある木々が切り倒され、 人間や動物が多数殺され、その場で食われたと思われる血が飛び散っていた。 殺された人間の多くは、女性や子供といったか弱い方に当たる者達。 1人別行動を取っていた大聖は、その場所に降り立ち、足を踏みしめた。 足で踏んだなら、靴の裏に血がつき、歩けば赤い足跡を刻む。 どの死体も…中途半端に、美味しい部分だけを綺麗に食いちぎられていた。 「(…多分、これらの惨劇は大蛇の仕業だろう。   エアリー達が歩目を助け出してくれてる。それがいいが…。)」 辺り一面に広がる血の臭いに溜まらず、鼻を口を手で覆って奥へ奥へと進む。 そこは倭国の外れから倭国に近づく、だが…塀沿いにそれは広がっていた。 「(大蛇は人前で捕食することを避けている、といったところか。   そりゃあ、人が住む街中じゃあこんな行為をしたら、目立つからな。)」 手で口元を覆い、鼻をつくような血の臭いに表情を歪ませながらも大聖は大蛇を探した。 大蛇がまだこの範囲内にいるとすれば、見つけることはたやすい。 こんなに血の海が広がっているのだ。それなら…大蛇だって少なからず返り血を浴びていることだろう。 …奥へ進む中で、食い殺された者達の姿を更によく見ると、皆純粋な人間だった。 頭、耳、背中に何もなければ、身体全体にも何もない。 皆皆…、エアリーのような純粋な人間だったのだ。大聖は、それに違和感を覚えた。 竜や大蛇が人食いとはいっても、多少の他種族や動物を食い殺しても不思議ではないというのに。 「(…純粋な人間にこだわって食ってるのか?それはそれでなぜ…。)」 血に塗れた塀や草むらを眺めながら、大聖は大蛇を探し歩き続けていた。 …暫く歩いていると、どこかで見たことのある長い髪が見えた。 しかし、その髪の先をよく見ると、無数の蛇のように形が変化している。 とはいえ、この場に蛇が沢山いる。…それだけでもここが不穏だという証にはなる。 大聖は、愛用の武器である如意金箍棒(にょいきんこぼう:以下如意棒)を握りしめ、 その無数の蛇の群れに向かって、走り出した。 ………。 …人を食うのは久しぶりだ。ここ最近、豪勢な食事は望んでなかったため食することもなかった。 もはや、他種族や人間が食べる食物に慣れてしまったこの身体。 …人間は不味いとは思わないが、美味いとも思わない。 長い髪で人をひきずり出し、片手に持っている剣で斬り殺す。 己の戦いの腕は今だ衰えてはいないと感嘆しつつも、 茂みの中を素早く走り回っては見かけた人間を確実に殺していった。 1人殺せば、また1人殺す。 …自分にこうしてほしいと頼んだ、 あの2人組のうちの白い髪と服の少年に見られていると思うと、吐き気がする。 見られているのなら手を抜き、ワザと逃すことさえも出来やしない。 それに加え、自分にはあの神社の裏に閉じ込めた歩目がいる。 『………人には消えてほしいんだよ。』 黄色い目を向けられ言われたこのメッセージが、自分の頭の中に残り続ける。 歩目が密かに望んでいた他種族同士の調和。 あの人間…エアリーが行おうとしている、武器を手に取ることでの調和。 それらが決して叶わないとしても、それを夢に掲げて立ち向かいたかった。 2人が掲げていた夢を、今の自分なら納得や理解が出来る。 血にまみれた剣と服、そして髪を眺めながら、 この時代に残る大蛇(おろち)…、 そう、宮守がゆっくりと顔をあげたその先にいたのは━━━━━。 ━━━━━その大蛇を退治を命じられた、大聖。 「━━━━━宮守、やはりお前がっ………!!!」 「おまえは………。」 血に染まった全身を起き上がらせたその先に、 自分の武器である棍を握りしめ、自分に敵意を向けた…大聖だった。 大聖は、今の宮守の姿を見て決定的だという鋭い目つきで、宮守を睨みつけていた。 一方、宮守の方は様子がこれまでとは違うながらも、落ち着いた様子で大聖を見つめていた。 だが…、顔をあげ大聖を見たその目つきは、表情は…人のものではなかった。 人であり動物でもある種族のうちの1人、鱗人。 その動物としての側面が表れ…、宮守の目と顔は蛇のように形相が変化していた。 更には、蛇の顔となった髪の先が一斉に大聖の方を向いた。 現代に残る大蛇の姿を見て、大聖は一瞬身震いをする。 決して怖気付いているのではない。…宮守の姿がおぞましかった。 自分とエアリーに温かさをくれたときとは、180度様子が一変しているのだから…。 如意棒を握っていない方の拳を握りしめ、大聖は怒りを露わにして怒鳴る。 「…やっぱり!!お前が…!!!お前が人を食い殺してるんだなっ!!!?  宮守っ!!!俺が睨んでた通りお前は大蛇だった…!!!」 「おまえには、気付かれてたか…。」 「あぁ!!そうだ!!!お前と初めて会ったときから不信に思ってたが、本当にそうだったとはな!!!」 大聖が大声で怒鳴れば、宮守はニヤリと口元を緩めた。 その不敵さと不気味さは、もう自分やエアリー、そして井守が知る宮守ではなかった…。 今の宮守は正真正銘、人を食い殺す大蛇。 大聖が無言で如意棒を構えると、宮守も目を細めて剣を構えた。 その剣を振るえば、剣についた赤い滴が飛ぶ。 その滴の一部が、大聖の頬についた。 この血の海は、本当に宮守の仕業なのか………。 頬に血が付くと改めてそれを思い知らされ、悲しみが押し寄せてきた。 ………出来ることなら、宮守のこんな姿をエアリーや井守には見せたくない………。 怒りに侵食され、消えつつあった宮守への感謝の気持ちを、 今ここにはいないが宮守を知るエアリーと井守への想いに変えて、大聖は問う。 「………宮守。倭国で暴れる大蛇のお前を、俺は今から退治する。」 「…退治…?何を馬鹿なことを…。」 今度は、怒りを押さえながら大聖が話し始めた。 …蛇、いや…、大蛇となった宮守は、それに対してもクツクツと笑うだけだった。 これは本当の宮守なのか、それとも人々を殺していったその末に正気を失ったのか、 大聖は…、哀れむように目を細め、宮守に問う。 「退治するために戦う前に、お前に聞きたいことがある。」 「…一体なんだというんだ。」 「お前は…、エアリーや井守、歩目をどうする気なんだ?  俺はともかく、彼等に戦える程の力はないんだぞ!?」 「何を言っている。…ぼくが自分の命と心を保つために彼等を誘った。それまでだ。」 「じゃあ、井守のことを想って同じ道を歩むことを選んだのも、  エアリーに製鉄や鍛冶の仕方を教えたのも、  全部………、お前の利己的な考えで仕組んだことだって言うのか!!?」 「………。」 怒り、悲しみ、そして………訴えといろんな感情が含まれていた。 宮守が大蛇で、ここで起こした行動が真実だとしても、 自分達にしてくれたこともまた、真実だ。 もし今の宮守に改心の見込みがあるなら、大聖は戦いたくなかった。 それがたとえ、あの老人から与えられた使命に逆らうことになっても…。 大蛇の正体が宮守ではないかと気付いていたが、それは寧ろ当たってほしくなかったのに…。 それが、見事にこうも当たってしまった。 ━━━━━現実とは、こんなに残酷なものなのか。 悲痛な声。悲痛な表情。…大聖はまさかと思っていたことが受け入れられない様子だった。 自分やエアリーに温かく接していた宮守が、こんな惨いことをしているなんて。 ………いや、大蛇を知る自分からしてみれば、 これが宮守の本性だと割り切って叩きつぶすべきなのだろう。 自分は、その大蛇の退治を命じられたもの。 大聖が如意棒を構えて見つめていると、宮守が口を開いた。 大聖に向けた目は、眼と眼が合った者に恐怖を与え、石化させてしまうようなおぞましさだった。 「…ぼくが自分の望みを持って、エアリーに製鉄や鍛冶を教え、  井守を子のように接してるその気持ちは、ぼくの中でも真実だ。  この2人の成長は、ぼくが望んでることなんだからな…。」 「…っ、そんな心を持っていながら、なぜこんな虐殺を………。」 「さぁな。だが、おまえが見抜いた通りそんなぼくも大蛇の生き残りだ。  その大蛇が、今の厳しい世界に生き抜くには、………わかるか?」 「………。」 ………自分の考えは的中した。しかし、 いざそれが的中すると、こんな気持ちになるものなのだろうか。 ニッと口元を緩ませ、宮守はそう話した。 台詞に最後の問いかけの意図と理由までは、 偏った考え方しかない今の大聖には、…考え付かなかった。 結局、自分達を導いた宮守がなぜこんなことをするのか、その真意はわからなかった。 しかし、これ以上宮守が人々を苦しめるのなら、 それを止める神として、宮守を退治せずに見過ごすわけにはいかない。 大聖は無理強いをするのを承知で…、如意棒の先を宮守に向け、宣言をする。 「いずれにせよ…、お前がこのまま暴れて人々を食い殺すというなら、  俺も容赦はしない。宮守…、お前は俺がこの手で退治する!」 「………おまえが、ぼくを?」 「あぁ、そうだ。種族としては俺の方がお前より格上だ。…俺にも勝機はあるということ。」 ━━━━━こんな言い方…、エアリーからしてみれば傲慢だと思われるだろうな…。 「それに、俺は戦闘には多少の自信はある。」 ━━━━━後に悲しい想いをするとしても、その加減を和らげられるなら…。 「宮守。今のお前は人々を脅かす大蛇だ。  俺達が知る、あの鱗人………いや、爬虫類の宮守じゃない!」 ………宮守に向けた如意棒を縦に振り、戦いに挑むことを選んだ。 自分の戦闘経歴が短くとも、種族の相性からしてみれば自分にも勝機はある。 大聖が戦闘体勢に入れば、それを見た宮守も不敵に笑い、 「いいだろう…。なら、おまえもぼくが食い殺す。」 …まるで快楽殺人鬼が浮かべるような、狂った笑み。 …その笑みは、自分達が知る、あの宮守からは想像がつかない。 とはいっても、この笑みは大蛇としての本性の表れなのだろうか…。 大聖が如意棒の先を向けたように、宮守も血に濡れた剣先を、大聖の方へ向けた。 その剣は、倭国に来る前に自分とエアリーに見せた剣と、同じだった。 「━━━━━…っ!!いかんっ!!ボレーラッ!!止まれっ!!」 「んみゃっ!?」 「馬鹿者っ…!!声を出すでないっ!!」 「………………。」 大聖と宮守が戦っている場所へ、先に辿りついた歩目、夜魔、ボレーラの3人。 この3人が見た景色も、大聖が見た血の海と同じものだった。 歩目は、自分達3人がここに来たことを悟られないようにとボレーラを黙らせる。 大聖は、自分がもう外に出てここにいることを聞かされていない。 自分達3人の居場所が気付かれることで、大聖の足を引っ張らないかと警戒しているためだ。 息を殺し、倭国を囲う塀の壁からわずかの覗き込むことで、3人が様子を伺う。 ………大聖、本当にあやつを退治する気なのか………? 恐ろしい大蛇と言われた、だがその宮守と互角に戦っている大聖を見て、歩目は密かに舌を巻いた。 その戦いぶりを見て、歩目は自分の中で諦めていたあることを覆す。 ………もしかしたら、本当に退治出来るかもしれぬ。 そう希望を見出せた。…そこで、今度は宮守と非常によく似た容姿の少年の台詞が、思い浮かぶ。 『宮守が、大聖に殺されちまうっ!!』 宮守を退治したその結末は、皆にとってどんなものになるかは誰も予測が出来なかった━━━━━。 ━━━━━血に濡れた剣を突き出された直後、大聖も如意棒でそれを防いだ。 互いに動きの早いスピードダイプだとわかり、攻撃の手数で押すという戦術になっていた。 宮守の剣を防いだ後、大聖が一度を距離をおこうと宮守から少し離れた。 だが、それもほんの一瞬のこと。宮守が剣の刃を振り上げ攻めようとしたところで、 大聖が宮守の背後に回り、背中から叩きつぶしてしまおうと如意棒を振り上げる。 とはいえ、それに対する宮守の反応も早く、 大聖が自分の如意棒を向けたとわかれば、蛇の頭と化した髪で反撃する。 「………くぅっ………!!」 蛇の頭となった髪が如意棒もろとも自分に巻き着こうと襲いかかる。 その髪先が伸びたことがわかれば、その場で後方へバック転として避ける。 …巻きつかれてしまったなら、それを振りほどくことは決して容易ではないことは目に見えている。 蛇の頭になった髪の生え際から真中辺りにかけて、大蛇の長く、丈夫な身体の如く太くなっているのだから。 それに加え、自分が持っている如意棒ではその髪を切ることが出来ない━━━━━。 巻きつかれた際に抵抗する手段として、もはや宮守の髪を“切る”しかないのだ。 バック転をした後、大聖は宮守と向き合った。 幸い、宮守はドラゴンのように炎を口から吐くということは出来ないようだった。 その分、小柄ですばしっこいという特徴を持っていた。 その素早さと手数により攻められたところを、宮守に牙に噛まれないように大聖は細心の注意を払う。 攻撃をしては反撃をされ、防御してはすぐにまた次の攻撃が来る。 一体どちらが先手を取っているのかがわからない攻防戦が、長く続くだろう。 その経緯を考えたうえで、大聖は体力も一部温存しておこうと戦略を変え始めた。 先に宮守に攻撃の機会を多く与えたうえで、宮守の体力を消耗させ持久戦に持ち込もうとする作戦だ。 こちらが攻撃しても、蛇の頭になっている髪が邪魔で仕方がないのだ。 『キィィインッ!!!!』 ………棍と剣とぶつかる音が、静寂の中で響き渡る。 『ギイィンッ!!!』 『ガンッ!!!』 『コォオォンッ!!!』 珍しい素材でつくられた武器同士がぶつかり合うことで、 金属をぶつけあったときに近い音が、鳴り響く。 ………この金属音は、双方にとって一種のカウントダウンだ。 1回、また1回と鳴れば鳴る程、やがてやってくる勝負の結末に近づいてゆく。 ━━━━━このカウントダウンが終わるまでに、エアリーが剣を持ってきてくれたなら………。 「………思ったよりやるな。」 自分の攻撃に抵抗する大聖から一旦距離を置き、宮守が口を開いた。 その声は、やはり自分達が前に聞いたときとは違う、低く腹の底に響くようなもの。 …その表情には先程の狂った笑みはなく、代わりに蛇特有の蛇睨みを見せている。 一旦距離を置くことで落ち着きを取り戻し、大聖の様子を伺う。 「おまえをみくびってたわけじゃないが、大蛇相手に互角に渡り合えるやつは、  たとえぼくの種族より格上の種族でも………、そういないぞ?」 「………。」 これは悪質な大蛇の心から来ている皮肉なのか。 それとも、自分達が知る鱗人の心から来ている、賞賛なのか。 これらが表裏一体になって一緒に表れているように感じた宮守の台詞に、大聖は息を飲む。 ………自分の本当の正体に気付かれたかもしれないと、冷や冷やしはじめた。 自分が他の獣人とは違うことは確かだとしても、自分の正体を悟られるわけにはいかない。 悟られることで弱みを握られないようにと、大聖はすぐに話を逸らさせる。 「…俺はこう見えて修行を積んでる。大蛇に立ち向かえるようにな。」 「へぇ…、そうか。それは、光栄なことだな。」 「…何が言いたい?光栄とはどういうことだ?」 「あぁ、光栄だよ。今じゃ滅亡寸前になってるぼく達を、覚えてくれてるやつらがいたんだからな。」 「………。」 …話を逸らさせるつもりが、逆に盛り上げさせてしまった。 大聖が苦虫を噛んだような渋い顔をすると、宮守はまた…ニヤリと笑った。 更には、宮守が言ったことを…大蛇や竜を知る自分にはわかってしまった。 大聖の様子の変化を見て、宮守が何かに気付いたらしく、 大聖をゆっくりと指差して、大聖が最も触れてほしくなかったことを話した━━━━━。 『C-08 おろち』に続く。